みなさん、こんにちは。2月下旬からだんだんと暖かくなってきましたが、昼夜の温度差がありますので、風邪などひかないよう体調管理には充分お気をつけ下さい。
今回は、看護師による「フットケア」についてのお話です。
体が動きにくくなると、自分自身の足の手入れが出来なくなり、気力もなくなってきます。たとえ自分でやろうと思っていても足の手入れを上手に出来ません。すると傷などの足の変化に気づきにくく、放置したままにすると重大な病変に進行してしまうことがあります。
大切な足を守るためには、ご自身の日々のお手入れ(フットケア)が重要に なります。ご自身の足の状態を知り、その状態に合わせた方法で手入れをし ていくことが大切です。
自分で爪切りが出来ない為に起こるものが多いです。
腎臓の機能が低下して、老廃物が体外に排泄できなくなった時に透析は行われます。透析を行うことで、ほぼ全ての患者さんに血管の石灰化が生じます。血管が石灰化すると、末梢動脈疾患につながります。透析の患者さんは、低栄養や免疫不全により感染症を起しやすく、傷の治りも遅くなります。
足病変で最も多いのが白癬です 。爪に出来るものは爪白癬と言いますが、どちらも原因は同じです。治療法としては、お風呂上がりに良く乾燥させて、抗真菌剤をつける事です。特に指の間は、細菌感染を合併しやすく、下肢切断の引き金になる事もあります。白癬には、かゆくないものもありますので、気になる方は専門家にみてもらいましょう。
陥入爪も巻き爪も爪の変形で起こります。爪が組織に食い込み、赤く腫れて炎症 を引き起こしたものが陥入爪で、巻き爪では炎症は起こりません。
水疱とは、皮膚の下に体液が たまった状態をいいます。足に水疱を作る原因は、糖尿病によるもの 、靴ずれ、やけどなどがあります。 特に糖尿病の患者さんは、低温やけどを起こす事があります。神経障害のため、発見が遅れると重 症化しやすくなります。また治療には、数か月かかる事もしばしば あります。
「早期発見、早期治療」が大変重要です。毎日足の隅々まで見て触って、よく観察しましょう。見えないところは鏡を使ったり、ご家族に協力してもらったりしましょう。
感染を防ぐためには清潔を保つことが重要です。石鹸をよく泡立てて、柔らかいタオルやスポンジで優 しく洗いましょう。
深爪に注意しましょう。
つま先に1センチ程度の余裕があり、足の形にあった靴を選びましょう。神経障害がある方は靴の中 に異物がないか、よく確認してから履きましょう。
靴下を履くことで水虫の予防や足の保護になります。吸湿性の良い綿素材の靴下を選びましょう。また、感覚障害がある人は、痛みが分かりにくく傷ついたり、出血しても分からない為、白い靴下を履き異常がすぐわかるようにしましょう 。
湯たんぽや電気あんかなどの低温やけどに注意しましょう。
普段から足に傷を作らないよう細心の注意をはらい、毎日よく足を観察して、フットケアを行うことで足病変を予防することができます。
異常の早期発見が重要ですので、気になる事や異常を見つけた場合、主治医又は専門の病院を受診することをお勧めします。
健康な体を維持し、
住み慣れた地域で楽しい生活を 続けましょう 。
大牟田の医療・介護施設情報を掲載しています。どなたでも好きな写真を投稿できるギャラリーを製作いたしましたのでご紹介いたします。次号は「介護サービスについて」」をご紹介します。