みなさんこんにちは。残暑厳しい中、お変わりありませんか?日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝や夕方は大分過ごしやすい気候になってきました。今年は新型コロナウィルス感染症や、自然災害など不安や心配が絶えない状況ですが、みなさん心の健康は保てていますか?
過日、『精神衛生について~不安や心配を軽減する方法~』について健康教室が開かれましたので紹介していきます。
『精神衛生』とは、精神的な健康を保ち、増進していくことを科学的に考える学問分野です。狭義では精神的な病気の予防や治療、再発防止をさします。精神衛生が良い状態を保つことは、基本的人権に含まれると考えられています。
今回は、高齢者に焦点を当て『精神衛生(メンタルヘルス・心の健康)』について考えていきたいと思います。不安や心配を軽減し『精神衛生』を良好に保つための方法や、解決策について学んでいきましょう。
精神保健福祉士という職業をみなさんはご存じですか? 国家資格であり、主に精神保健福祉センターや保健所、精神障がい福祉施設などで相談援助業務や、生活を送るための支援を行っています。
また、企業のメンタルヘルス(精神的な健康)を扱い、休職している人の相談支援などを行うなど、幅広い分野で活躍しています。
精神的な疲労、ストレス、悩み、不安など、社会生活や日常生活の質にマイナスの影響を与える可能性がある状態を「メンタルヘルス不調」といいます。
主に、高齢者のメンタルヘルス不調の原因となるものは以下の2つです。
認知症とうつ病は症状が似ている為、診断や治療が難しく、いつの間にか症状が進んでしまうケースがあるようです。「認知症かな?うつ病かな?」と思ったら、まずはかかりつけ医に相談し、必要であれば専門医に診察してもらうことが重要です。
現在、国内の高齢者のおよそ10%の人(9~10人に1人)がうつ病であると考えられています。つまり、うつ病は誰にでも起こりえる可能性があり、特別な病気ではないのです。
以上のようなことが原因でメンタルヘルス不調を引き起こすと考えられています。
皆さんの周りに、このような状況になっている高齢者の方はいらっしゃいませんか?
高齢者のメンタルヘルス不調時の対応としては、『ゆっくり休む』ことが重要です。また医療機関で症状に関する相談をするだけでも、悩みや不安が軽減されることがあります。うつ病は誰でも起こりえる病気であり、適切な治療を受ければ改善します。心当たりのある方は、一人で抱え込まずに、周りの人に相談しましょう。また、困っている高齢者の方が近くにいるときは、優しく声をかけたり、手を差し伸べることで、その方の不安や悩みが軽減されるのではないでしょうか。
高齢者の生活において、社会的役割の喪失や近親者との死別、加齢による身体的機能の低下など、マイナス要因が増えてしまうことは自然なことです。メンタル不調時の対策として、後ろ向きな気持ちになりやすい高齢期に、何らかのプラス要因を作ることが重要となります。
精神衛生は、他人や社会が作るものでもなく、与えられるものでもありません。自分で作り出すものです!プラス要因を作って前向きに!
今回、教室の最後に講師の石田さんからギター演奏のプレゼントがありました。今年の3月から練習を始め、毎日練習をされたそうです。新しいことを始めるには大きなエネルギーを必要とします。はじめの一歩は小さくても、継続することで達成感や前向きな気持ちになるということを、石田さんは私たちに教えてくださいました。
限りのある人生の中で、いかに心の安定を図り穏やかに生活していくかは、自分の行いで決まります。今年は新型コロナウィルス感染症や、自然災害など心を痛めるニュースが溢れています。この状況を「自分に今できること」に目を向ける良い機会であるととらえ、前向きな気持ちで過ごしていきたいと思いました。
最後に 〇× 問題を作りました ので、 挑戦してみてください!
※今回の健康教室は、マスクの着用、手指の消毒、十分な換気等の感染防止の配慮の下行いました。
Q1:精神衛生とは『心の健康』である
Q2:うつ病は誰にでも起こりえる可能性がある
Q3:メンタルヘルス不調時の対応はゆっくり休むこと
Q4:メンタルヘルスは社会やほかの人が作り、与えられるもの
大牟田の医療・介護施設情報を掲載しています。どなたでも好きな写真を投稿できるギャラリーを製作いたしましたのでご紹介いたします。
次号は「 成年後見制度とは 」をご紹介します。
<回答> Q1〇 Q2〇 Q3〇 Q4×(自分で作るもの)